Red Hat OpenShift Dedicated

概要

コンテナおよび Kubernetes 環境をユーザー自身で構築して管理することは困難な課題となる可能性があります。多くの場合、IT 組織では自社で環境を維持するために必要なスキルとスタッフが不足しているからです。また、コンテナ・インフラストラクチャの構築、更新、管理よりも、アプリケーションの開発とモダナイゼーションに重点が置かれる場合があります。

オープンソースのリーダーによって構築された Red Hat® OpenShift® は、主要なエンタープライズ Kubernetes プラットフォームです。Red Hat OpenShift Dedicated は、Amazon Web Services (AWS) または Google Cloud Platform (GCP) でホストされるマネージド・アプリケーション・プラットフォームです。OpenShift Dedicated を使用することで、イノベーターは基礎となるインフラストラクチャの管理を気にすることなく、最も重要な業務に集中し、競争力を維持し、高まるお客様の期待を上回るサービスを提供できます。

Red Hat OpenShift Dedicated

OpenShift Dedicated は Red Hat が専門的に運営し、サポートするエンタープライズ Kubernetes アプリケーション開発プラットフォームです。AWS または GCP でホストされ、単一の顧客専用のプラットフォームとして提供されます。お客様がインフラストラクチャやツールの管理ではなく革新的なアプリケーションの作成に注力できるようにすることで、顧客により多くの価値を提供できるよう支援します。OpenShift Dedicated は、Red Hat Enterprise Linux® オペレーティングシステムと、コンテナランタイム、ネットワーキング、モニタリング、コンテナレジストリ、認証および認可ソリューションを管理し、統合しています。OpenShift Dedicated は運用上の複雑性を軽減し、開発者の作業を効率化します。複数のクラウドプロバイダーを使用してアプリケーションを安心して構築およびスケーリングできるため、ビジネスにより多くの価値を提供することに集中でき、それ以外については Red Hat に管理を任せられます。

イメージコンテナ 図 1. OpenShift Dedicated アーキテクチャの概要


*クラスタライフサイクル、スケーリング、セキュリティパッチ、インシデント対応などをプロアクティブに管理する Red Hat OpenShift の SRE (サイト信頼性エンジリア) の詳細をご確認ください。

OpenShift Dedicated の特長とメリット

インフラストラクチャから日常業務まで管理

  • エキスパートが管理するインフラストラクチャ:Red Hat の経験と実績のあるグローバルサイト信頼性エンジニア (SRE) チームが年中無休で対応し、クラスタのライフサイクル、インフラストラクチャ設定、スケーリング、メンテナンス、セキュリティパッチ、インシデント対応をプロアクティブに管理するので、お客様のチームは顧客により多くの価値を提供することに専念できます。
  • セルフサービスで迅速に開始:数分でアプリケーションをデプロイして、必要に応じて複数のクラウドプロバイダーや地域を対象にすばやくスケーリングします。クラスタとネットワーク設定を随時デプロイし、スケーリングできます。
  • 広範囲に及ぶセキュリティとコンプライアンスのサポート:OpenShift Dedicated は ISO 27001、PCI DSS、SOC 2 Type 2、HIPAA に準拠しています。その強力なプロセスおよびセキュリティ制御については、情報セキュリティ管理の業界標準に準拠しています。
  • 高い稼働率:OpenShift Dedicated では、99.95% の可用性 SLA と電話またはチャットによる 24 時間年中無休の SRE サポートが提供されます。
  • 確立されたコンテナテクノロジー:OpenShift Dedicated には最新のコンテナ技術とオープンソース標準が実装されており、Kubernetes Operators のサポートが含まれています。

イノベーションのためのツールを開発者に提供

  • 自動化されたワークフロー:Source-to-Image (S2I) プロセスによりソースコードが実行可能なコンテナイメージに組み込まれるため、開発者は Kubernetes の概念を学習しなくてもアプリケーションの構築に専念できます。この最適化された開発者エクスペリエンスにより、開発者は関連する情報と設定だけを見ることができます。
  • Operator:開発者は、信頼できるサードパーティの各種サービスを Operator フレームワーク全体で統合できるので、インストールが迅速になり、堅牢な更新を頻繁に実施できます。
  • 開発者向け統合ツール:開発者は、充実した一連のコマンドラインツールやマルチデバイス対応の Web コンソール、および Eclipse ベースの統合開発環境 (IDE) に直接アクセスでき、生産性を向上させることができます。

柔軟な価格設定と消費モデル

  • 既存のクラウド・サブスクリプションの使用:Amazon Web Services や Google Cloud Platform アカウントを使用して既存の割引を活用するか、Red Hat から標準クラスタを購入できます。
  • 消費ベースの請求:オンデマンドでノードを追加できます。アドホックワーカーノードの請求は 1 時間単位で行われます。
  • グローバルの各リージョンでの可用性:ホスティングは、Amazon Elastic Compute Cloud (EC2) でサポートされているリージョン (アジア太平洋、欧州連合、南米、米国東部、米国西部 (中国と AWS GovCloud を除く))、および Google Cloud Platform の各リージョンで利用できます。

OpenShift Dedicated の価格設定

コントロールプレーン* 年間 263 ドル
(1 時間あたり 0.03 ドル)
ワーカーノード CPU** 1 時間あたり 0.076 ドル/4vCPU
(年間 667 ドル)
返金保証付きサービスレベル契約 (SLA) 99.95%
更新、セキュリティパッチ、リリースの継続的な管理
選べるワーカーノード:標準、ハイメモリ、または高 CPU
ワーカーノードのサイズの選択
業界をリードするサイト信頼性エンジニアリング (SRE) チームによる年中無休の Red Hat Premium サポート
更新、セキュリティパッチ、リリースの継続的な管理
モニタリング、ロギング、メトリクス、サービスメッシュ、および CI/CD 機能
対象のクラウドプロバイダーおよびリージョンでの一貫した価格
API 管理:1 日あたり 100,000 件までの API 呼び出しが無料、フルプロダクションサポート付き***

* 価格は 4vCPU の 3 年契約を基準にしています。最小のワーカーノード設定が必要です。時間あたりの価格は参考として提示しているものであり、実際の料金は年単位で請求されます。
** 時間単位の利用が Red Hat Marketplace で可能になりました。
*** Red Hat OpenShift API Management は OpenShift Dedicated で利用可能な階層化されたサービスです。価格の詳細はセールスチームにお問い合わせください。時間単位の価格ではご利用いただけません。

ハイブリッドクラウド環境に柔軟性を加える

Red Hat では、お客様のクラウド・コンピューティングへの移行をサポートするにあたって、コンテナ化アプリケーションの構築と実行のための一貫したハイブリッド基盤として Red Hat OpenShift を活用することで、長期的なイノベーションを支援しています。ビジネス・トランスフォーメーションを強化し、コスト効率に優れた単一のプラットフォームを通じてチームをひとつにすることで、どこにいる顧客に対しても、期待に応える卓越したエクスペリエンスを迅速に提供しましょう。

クラウド・コンピューティングへの移行を OpenShift Dedicated で促進する

Red Hat OpenShift は、より安全性と効率性のあるプロセスで運用を自動化し、開発者がアプリケーション開発に専念できるようにすることで、 IT チームとアプリケーション開発者のニーズを同時に満たします。OpenShift Dedicated の使用をすぐに開始しましょう。すべての主要なパブリッククラウド・プロバイダーに対してパフォーマンス、スケーラビリティ、セキュリティを強化できるように最適化されているので、チームはアプリケーションの構築とスケーリングに専念できます。これにより、ビジネスにより多くの価値を提供し、市場投入までの期間を短縮し、クラウドからより多くの投資効果を得ることができます。 

OpenShift Dedicated は 60 日間試用することができます。https://cloud.redhat.com/openshift/create/osdtrial?trial=osd からご利用ください。 

 

The Total Economic Impact™ of Red Hat OpenShift Cloud Services」、Red Hat からの委託により Forrester Consulting が実施した調査、2022 年 1 月。